これまでに本誌では、基本論理回路であるAND(第150号参照)、OR(第151号参照)、NOT(第153号参照)を紹介してきましたが、これ以外の論理回路で代表的なものに、XOR(exclusive OR、排他的論理和)というものがあります。
XORの記号は図4のように記します。ロジックICのシリーズでXOR回路を持つものに74HC86(図5)という型式のICがあります。
図4 XOR記号 | 図5 ロジックIC 74HC86 |
入力 | 出力 | |
A | B | OUT |
0 | 0 | 0 |
0 | 1 | 1 |
1 | 0 | 1 |
1 | 1 | 0 |
XORの真理値表は表2の通りで、入力A,Bが異なる場合のみ出力が1となり、入力A,Bが両方とも0あるいは両方とも1の場合には出力が0となります。OR(論理和)は、入力A,Bが両方共に1のときに出力が1となるので、この点がORとXORとの違いです。
XORを分かりやすく表現する回路が思い浮かばず、東芝デバイス&ストレージ株式会社様のウェブサイトのイラストを参考にさせていただくと、図6のような回路となりました。過去記事のANDやORのように簡単なスイッチでは表現できないですね。
図6 XORのスイッチによる表現 |
ちなみに、ORの出力にNOTを接続したのがNORで、これと同様に、XORの出力にNOTを接続したのが、XNOR(図7)で、XORの出力が反転します。
図7 XNOR回路 |