いよいよフォトレジストの露光をします。露光装置は以前から使用していたプリント基板製作用のサンハヤトのライトボックス、バキュームクランプ、バキュームポンプを使用しました。ライトボックスは両面から光を当てることができるので、一度に露光できて便利です。
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以前投稿したドライフィルムを貼った真鍮板と、これも以前の投稿で紹介した印刷面側を重ねた合わせたマスクフィルムを用意します(画像2)。真鍮板両面の保護フィルムをはがして、2枚のマスクフィルムを重ねたところに真鍮板を挿入し、露光位置が適切になるように位置の微調整をします。真鍮板のエッジでマスクフィルムの印刷部を傷つけないようにします。この作業と下記現像作業は暗めの部屋で行いました。
保護フィルムは裏側は透明度が低いものでしたが、今回はがした表側のフィルムは透明度が高いためはがさなくても露光はできるように思いますが、まだやっていません。保護フィルムをはがすと、マスクフィルムのインクとレジストが癒着してしまい、マスクフィルムが1度しか使用できなくなるので、複数回使用したい場合は不便ですね。
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そしてこれをバキュームクランプではさんで、バキュームポンプを起動します。するとバキュームクランプの中の空気がなくなり真鍮板とマスクフィルムが密着します。これをライトボックスに入れて、ライトを点灯させ露光します。ライトボックスのタイマーは故障していたので、時計を見ながらの作業です。
露光時間は当初2分で行いましたが、これでは露光し過ぎのようで現像時にレジストが除去できていない部分がありましたので、その後は1分15秒くらいで行っています。
露光が終わったらすぐに現像液に入れます。現像液はネットの情報より炭酸ナトリウム1%溶液で行いました。炭酸ナトリウムは画像3のようなもので、AMAZONで購入しました。水400gに炭酸ナトリウム4gでほぼ1%です。水は熱くもなく冷たくもない状態(30度くらい?)でペットボトルに入れて、そこに計量した炭酸ナトリウムを入れふたをして振ると混ざります。
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画像4のような容器に現像液を入れて、ここに露光した真鍮板をつけて揺らします。光が当たらなかった所はレジストが溶けだして、真鍮板の地肌が見えてきます。溶けだしたレジストはその位置にとどまりがちですので刷毛で表面をこすってレジストを除去します。除去しないで水洗いするとレジストが再度真鍮板に張り付く?のかエッチング不良になりやすいのではと思います。レジストが除去されたかどうかは肉眼ではよくわからないので、画像4のような刷毛で念入りにこすります。レジストの膜は結構強いので刷毛でダメージを与えることはないようです。少なくとも先ほど記述したように露光しすぎないように注意が必要です。
現像後は真鍮板の現像液をティッシュやキムワイプ等で拭いた後に、念入りに水洗いを行い乾かします。現像し終えると現像液は画像4のように青くなります。この液は再利用せず、下水に流さないように紙にしみこませて乾かせてから、燃やせるゴミで廃棄しています。
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水洗い後に乾かしたのが画像5です。左が裏側で、右が表側です。火室のリベットや踏板の凹凸のレジストがきれいに残っています。この後にエッチング作業に入ります。
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