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HO(16番)の転車台の製作(14) ジオラマベースに取り付け

2024年9月18日カテゴリー: オリジナル転車台

Nゲージの転車台は実績があったのですが、今回製作しているHO(16番)の転車台は停止位置の精度がどれほどあり、機関車が出入りするときに脱線等の問題がないかを確認していなかったので、とりあえずジオラマベースに取り付けて問題がないかを確認しました。

周囲の線路の停止位置は40か所あるのですが、すべて設置するのは時間と労力が要りますので、今回はジオラマベースに取り付ける周囲線路は8か所だけにしました。転車台に取り付けてある40か所の周囲線路は制御盤との配線の都合もあり、40か所すべて配線することにしました。

画像1のように転車台をジオラマベースに取り付けました。周囲線路の電源供給用の電線を引き出すための穴40か所をあけています。

 

画像1 ジオラマベースに取り付けた転車台

 

転車台周囲線路は画像2のように枕木の重なりを避けるため互い違いに設置しますので枕木の位置が異なる2種類があります。線路はIMON製のフレキシブルレールCODE83を使用しています。下側が転車台中心側です。枕木が重なる範囲は枕木の長さをカットしています。

それぞれ20個づつで合計40個に電線を半田付けしました。今回はレールの下側に半田付けしました。電源の極性は機関車が転車台中心に向かう方向のときに線路右側がプラス極(赤色)になるように統一しています。

 

画像2 線路に電線を半田付け

 

周囲線路を取り付けた状態が画像3です。8か所の周囲線路の末端には機関車の転落防止のためスチレンボードで作った車止めを置いています。

 

画像3 周囲線路の配線が終了した状態

 

画像3を裏側からみると画像4になります。黒いコネクタがヘッダピンという部品で線路からの電線と電源からの電線を接続するためのコネクタです。周囲線路は40か所あるので、電線の本数は2×40=80本あります。これだけ本数があると(たぶん産業機械の制御盤に比べれば大したことはないと思いますが?)配線作業に疲れますので休み休みに行いました。また、40個のヘッダピンを差し込むのが面倒なので、画像撮影の後に、電線10セット分を一度に接続できるコネクタに変更しています。

 

画像4 ジオラマベース裏側の配線の状態

 

転車台の橋桁の線路に電気を供給するためにスリップリングを使用します。スリップリングがないと橋桁が同じ方向に回転すると電線がねじれて、最終的には回転できなくなるか、電線が切れてしまいます。これまでNゲージの転車台で使用していたスリップリングの価格が結構値上がりしていたので、今回はいつものようにAMAZONで調べて(画像5の真ん中にある黒い部品)小型でかつ、価格も安めのものがありましたのでこれを使用しました。このスリップリングは3回路ありましたので、転車台操縦室の照明にも使えそうです。スリップリングとギヤボックスはアクリルで作った取り付け板を介して取り付けています。

 

画像5 スリップリングの取り付け

 

制御盤は画像6のように、Nゲージで作ったものをばらして流用しています。右側のリモコン制御基板と転車台のドライブ基板とはシリアルで通信しており、通常の位置指令の他、マニュアルによるステップ駆動が可能です。試運転時に橋桁が引っ掛かかったり、機関車移動中に転車台を回転してしまい、転車台の位置がずれてしまったときなどに転車台位置の再設定をリモコンでできるようにしています。ただし、転車台を動かすだけなら、リモコン制御基板がなくても転車台ドライブ基板単体でトグルスイッチによる回転は可能です。

画像6の左側は橋桁の現在位置と指令位置をLEDで示す表示器と各周囲線路に電源を供給するトグルスイッチです。中心のつまみで指令位置を切り替えて、つまみを押すと転車台の回転が開始します。トグルスイッチはON‐OFF‐ONタイプのスイッチを使用しており、線路に供給する電気の極性を切り替えることができます。このスイッチからの配線が画像4の各線路へと接続されます。右下のトグルスイッチは橋桁に供給する電気の極性を切り替えるもので、これもON‐OFF‐ONタイプです。

 

画像6 転車台用の制御盤

 

配線が完了して橋桁に機関車C62(天賞堂)を載せてみました(画像7)。この後実際に動かしてみましたが、転車台の位置決め精度や機関車の出入り時の脱線等問題がなく、機関車も低速で安定して動かすことができました。HO(16番)はずっしりと重量があり、かつ繊細なので、Nゲージで慣れているものとしては、どこを持てばよいのか悩むところですね。後日動画を撮ってYoutubeに投稿する予定です。

 

画像7 配線終了して、機関車を載せてみた