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OR回路について。ITへの扉(入門編) No.27

2022年1月1日カテゴリー: ITへの扉

前回のAND回路に続き今回はOR回路について説明します。ロジックICのシリーズでOR回路を持つものに74HC32(図1)という型式のICがあります。これは2入力のOR回路(図2)が4個入ったICです。

図1 汎用ロジックIC
74HC32(CMOS)
図2 OR回路

OR回路は入力A、Bそれぞれの値(0か1)に対して、出力OUTが表2のような値をとる回路です。すなわち、入力A及び入力Bのどちらか一方でも1のときに出力OUTが1となります。

表2 OR回路真理値表
入力 出力
A B OUT
0 0 0
0 1 1
1 0 1
1 1 1

OR回路を今回も図3のようにスイッチA、Bと電球で考えてみます。スイッチA、Bが両方共オフ(a)のときには電球は点灯しません(OUT=0)が、少なくとも片方のスイッチがオン(b)(c)(d)すると電球は点灯(OUT=1)します。

図3 OR回路の考え方

数学の世界ではAND回路を論理積、OR回路を論理和とも言い、下記のように記述します。
・論理積:OUT=A・B
・論理和:OUT=A+B
またプログラミングの世界では例えばC言語の場合では
・論理積:OUT=A&B
・論理和:OUT=A|B …①
のように記述します。
図2のOR回路をマイコンで実現するためには、マイコン内部に式①のようなプログラムを書き込み、ポートを介して入出力を行います(図4※2)。
マイコンが登場してからは、ロジックICの回路はマイコンのソフトウェアに置き換わり、複雑な処理が低コストで実現し、機器の小型化も可能になりました。従って、近年はあらゆる家電製品や玩具にマイコンが搭載されています。

図4 マイコンの入出力イメージ図(※1)

※1 マイコンの種類(メーカー、型式、ピン数等)は数多くありますので、メーカーのスペックを見ながら、最適なものを設計者が選定します。
※2 非常に大雑把な表現で、実際にはもう少し手を加える必要があります。