転車台の構想がまとまってきましたので、設計と製作を同時進行で取り掛かかります。
いろいろ試行錯誤しながら作りましたので、製作途中の写真がありませんが、お許しください。
ベース盤
円形のベース盤は白色のPOM板から旋盤で削り出しました。中心にはベアリング用のΦ17の穴をあけています。
転車台の下の車輪が乗るレールは上記旋盤作業で削りだしましたので枕木等は省略です。ベース盤の厚みは11mmとしました。そりが心配なのと、モータ等の取り付けが必要ですので、1mm厚の鉄の円盤を裏から固定できるようにしました。
駆動装置
モータはギヤードステッピングモータ、その軸にモジュール0.5、歯数15の真鍮製、平歯車、転車台駆動軸にはモジュール0.5、歯数120のポリアセタール製、平歯車を使用しました。
駆動軸はベース盤のベアリングともう1箇所のベアリング(下の写真の黒い樹脂の中に入っています)で支持しています。
下の写真は転車台をジオラマのベースに下側から組み込んでねじ止めしたところです。メンテナンスのために取り外し可能としています。
「1.転車台の設計」での写真は試作段階のものです。そのため転車台ベースの色は黒で、停止位置24か所にフォトトランジスタが設置してあります。これを見てもわかるようにフォトトランジスタの数が多いため、電線の引き回しが長くなりますので、この方式はやめました。最終的にステッピングモータによる位置制御に変更しました。
ゼロ点検出
ステッピングモータの位置決めでは、転車台に予期せぬ力が掛ったときにステッピングモータが脱調し、それ以後の停止位置がずれてしまいます。再度、手動で位置の修正を行ってもよいのですが、手間が掛ると予想できますので、転車台のゼロ点のみは自動で検出できるようにしています。
ゼロ点検出は「1.転車台の設計」で述べたように発光ダイオードからの光を、転車台のベース盤にあけた小さい穴を通してフォトトランジスタで受光して行っています。
上の写真でいうと、転車台の中心部に黒い箱がありますが、この箱の中にフォトトランジスタが入っています。
発光ダイオードは上の写真の黒い箱の斜め右上にある、小さいプリント基板に実装しています。
制御回路
転車台の制御はマイクロチップのPIC18Fで行いました。下の写真は転車台の駆動用の基板です。操作スイッチ部と転車台が離れたところにある場合を考慮して、別途操作用の基板を作って、通信で両者基板を結んでいます。通信は、一度使ってみたかったので、CAN通信で行いました。
そのためマイコンはCANデバイス内蔵のPIC18F4580(緑色の基板の中心部より少し上の部品)を使用しました。
緑色のマイコン基板の左側の基板はステッピングモータ駆動用のMOSFETやフォトトランジスタ等のインターフェースを実装しています。
マイコン基板自体は他の用途に作ったもので、転車台駆動用としてはオーバースペックですが、とりあえず試作ですのでこれで我慢しました。