炭水車の製作(2009年8月)

第6章の1 炭水車主台わくの製作
 今回は水タンクとアルコールタンクを装備した、炭水車の製作を行ないました。
まずは足回りから製作にかかり、その後上に乗せるタンク部分を製作しました。
足回りは基本的な構造は機関車の主台わくと同じような方法です。但し、担バネ等の飾り部品が細かくて面倒な仕事があります。またタンク部は不慣れな板金仕事となります。

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台わくの製作
1.台わくは幅28mm、長さ183mm、厚さ1.6mmの鉄板を2枚重ねて、フライス盤に固定し、ねじ穴、その他穴の下穴をセンタドリルであけます。
2.その後、所定の径のドリルで重ねた鉄板2枚に穴をあけていきます。
3.穴あけが終わったら、切り欠き部や軸箱の四角穴用の下穴をエンドミルで削ります。
4.鉄板をフライス盤からはずし最終の外形、軸箱穴をやすりで仕上げます。
5.ねじ穴はタップをたてます。
6.前端バリ、後端バリ、棒ステー、水槽底板等を製作します。

下の写真が各部品です。

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軸箱の製作
1.真鍮の角材をフライス盤で縦10mm、横7.5mm、長さ80mm程度に仕上げます。
2.7.5mmに仕上げた両横を6.5mmだけ削り、台わくにあけた四角穴(幅8mm)に入るようにします。
3.これを幅10.5mm程度になるように、のこぎりで6個切断し、フライス盤で幅10mmに仕上げます。
4.最後に車軸の穴、ばねの穴を3mmであけて完成です。

下の写真の下が軸箱です。上を向いた穴がばね用の穴、手前を向いているのが軸用の穴です。これが上の写真の台わくの四角穴(片側3箇所)に入ります。

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飾り部品の製作
 軸箱モリ、軸箱モリ控えは1mmの鉄板で作ります。軸箱モリは曲げ加工、ロー付けで台わくに取り付け用の穴をあけます。下の両脇にあるのが軸箱モリ、下が軸箱モリ控えです。
軸箱モリは小さな鉄片をロー付けしたため、黒く変色しています。

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 担バネは幅4.5mm、厚さ0.5mmの真鍮板を各サイズの長さに11種類作り重ね合わせて、中心部には幅4mmの真鍮板を巻きつけて、裏前面にはんだ付けします。
 両側に1.7mm、真ん中にバネ用の3mmの穴をあけます。下が完成品です。計6個作ります。

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 ツリアイバリとツリアイバリ受を1mmの鉄板で作ります。

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その他、バネツリ、バネツリ受を作って部品製作完了です。

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下が組み立てた状態です。軸箱モリは銅のリベットで固定しています。

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下はツリアイバリ部の接写

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