新ボイラーの製作4(2010年2月):内火室組み込み

第7章の8 内火室の組み込みと煙室管板、ボイラー後板のロー付け
 内火室をボイラー胴に組み込み、その後、煙室管板、ボイラー後板をロー付けします。ボイラー後板は前回の製作では火室後板と呼んでいました。前回の火室後板は火室部が露出している構造でU字型の開口部がありましたが、今回は強度アップのため、前述の通り、内火室前後を板で囲いました(写真参照)。それによりボイラー後板(私が名づけました)はボイラー胴の後部全体を覆う構造になっています。 

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1.銅パイプを切り開いた部分に内火室を入れます。ボイラー胴と内火室の接合部をキレイに磨き、フラックスを塗布してから、銅リベットで仮固定します。その後、ロー付け作業に入ります。写真はロー付け後の写真です。

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2.銅リベットの頭部やかしめ部は銀ローを丁寧に流しておく必要があります。
3.次に煙室管板、ボイラー後板を製作します。前回は1.5tの銅板をフランジなしでボイラーにロー付けしていましたが、漏れを考慮して、フランジ加工してからロー付けします。
 まず1.6tの銅板を適当な大きさにきり、金型を利用して、フランジ部を成形していきます(写真参照)。完成までに何回か焼きなます必要があります。

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4.成形後は下の写真になります。

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5.必要な穴をあけた後ボイラー胴と接合する部分の精度を出すため旋盤により切削します。その後突っ切りバイトでいらない部分を切り取ります。

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6.フランジ部成形後の姿が下の写真です。

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7.そしてブッシ等をロー付けしたものが下の写真です。

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8.ボイラー胴の後部は前述のように輪っぱ部を切り開いていますので、そのままではボイラー後板のフランジが固定できません。今回は写真のようにボイラー胴に5mm程度の銅パイプを輪切りにしたリングを圧入して固定しました。この銅パイプの輪切りはボイラー胴の切れ端を直径方向に広げたものを使用しました。

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 煙室管板は前回と同様ロー付けできます。後で説明します、水圧試験の漏れの補修で銀ローが流れ過ぎてしまい、汚くなりました。

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9.最後に内火室とボイラー胴のつなぎ目の強度が低いそうでしたので、下の写真のように銅板で補強板を作り、リベットで仮固定後、ロー付けしました。

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下の写真はロー付け時の写真です。

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